空室が聞いていた話より多かった・・・
2020年12月某日、契約を迎えた。
「じゃあ、行ってくるわ。」
「いってらっしゃい。」
T郎は、そのまま、送り出すつもりだったが、念のため、
「その後、聞いていた話と変わりがないかどうか、確認してみてね。」
「もちろんよ。ありがとう。」
そして、自宅から車で一時間程度走り、K子は不動産屋へ到着した・・・
T郎は、
(特に問題ないだろう・・・)
と思って、自宅待機していると、突然、K子からの電話が鳴った。
「あなた!確認してみたら、11部屋/全14部屋だったのが、
コロナの影響もあって、退去が続いて、
今は、8部屋/全14部屋となっているらしいの・・・
これじゃあ、毎月、赤字ギリギリになっちゃうし、どうしようかしら?
でも、ローンの返済を下回ることはないから、いいのかもしれないけど・・・」
T郎は、
「一旦、今日は帰宅して、また、数日後に返答する、ってことで先方に話をしてみたら?」
「分かったわ。そうする。」
そして、T郎とK子は悶々とした数日を過ごした。
だが、T郎もK子も考えは同じだった。
(ここまで来たし、不動産屋さんのパートで客付けの経験もあるし、
どうすれば客付けできるかのアイデアはある!
なんとかなる!よし、突き進もう!)
そして、決済の日を迎える・・・
そして、ついに、2021年1月某日、決済の日を迎えた。
先日の契約の日と同様に、
「じゃあ、行ってくるわ。」
「いってらっしゃい。」
というやり取りを交わし、K子はS信用金庫へ車を走らせていった。
S信用金庫へ向かうK子を見つめながら、T郎は、
(いろいろ考えた末、ここまで来て、借金を3,300万背負うことになる。
正直、不安だけど、夫婦で決めたことだし、自分たちを信じて、突き進むしかない!)
と心を奮い立たせた。
そして、1時間後程度経ち、K子から、
「拍子抜けするほど、あっさり終わったわ!
これで、私たち、晴れて一棟アパートの大家デビューね!」
「そうだね。良かったね。」
とT郎はK子を労った。
が、しかし、またも、大問題が発生するのであった・・・
T郎は、
(また、問題か?一体、いつまで続くのか?不動産投資って、こういうものなのか?
まだまだ気が抜けないな・・・)
と思った・・・
~T郎side episode8~ to be continued・・・
コメント