「とにかく妻を社長にしなさい」 完全解説! 4回目/全5回

はじめに

本記事では、「とにかく妻を社長にしなさい」を5回に分けて、解説していきます。

本記事は4回目です。

4回目は、「妻も楽しめるプライベートビジネスの進め方」ということで記載していきます。

「プライベートビジネスの王道」を歩むために不可欠な2つの要素

プライベートビジネスとは、夫婦で協力しながらも、

妻が中心に取り組む副業のことです。

これに「お金の本質=感謝の気持ち」というエッセンスをふりかけて導き出されるのが、

成功するプライベートビジネスの5条件です。

  1. 小さな金額から始められること
  2. 利他的なビジネスであること
  3. 簡単に学べて再現性があり、片手間で手軽にできること
  4. 家事の合間にできて、ムリなく続けられること
  5. 他人任せにしないで、妻がコントロールできること

この5条件こそ「プライベートビジネスの王道」です。

これさえ満たせば、インターネットビジネスや個人輸入など、

理屈のうえではどんな副業であってもかまいません。

しかし、あなたが選んだ副業が5条件を満たしていても、現実的にはまだまだ不十分です。

なぜなら、その王道を実際に歩き続けなければならないからです。

そして、歩き続けるためには、その副業に対する「熱意」と「情熱」が不可欠です。

もし、その副業が、あなたや妻にとってまったく興味がないことだったら、

当たり前ですが長続きしません。

趣味や特技がない人でもできる究極の副業はこれだ

問題は、熱意や情熱を持って取り組めることや、特技や趣味がない場合です。

副業として生かせるものが何もない場合には、

プライベートビジネスを諦めざるを得ないのでしょうか?

そういった人におすすめできる副業が1つだけあります。

それは「大家業」です。

なぜなら、大家業とは様々な趣味や特技、関心ごとなどが混ざり合った集合体だからです。

例えば、

  • 日曜大工やDIYが好き
  • いろいろな街を見て歩いたり、散歩したりするのが好き
  • 旅行が好き
  • グルメが好き
  • バックパッカー
  • オートバイや自転車が好き
  • 犬や猫が好き
  • 料理好き

このようにプロ並みの趣味や特技がない場合でも、大家業だったら何か自分たちが

関心のあることと組み合わせることが十分に可能です。

著者と奥様も北海道と九州をしっかりと押さえているので、

物件視察に行きながら、最寄りの温泉宿に宿泊したり、

ご当地グルメを楽しんだりしているそうです。

対応策が無尽蔵にあるので少子高齢化・人口減少も怖くない!

ちなみに、今後は少子高齢化が進むから、大家業は難しいという人がいます。

たしかに人口が減ると家が余るので、空き家も増えるし地価も下がります。

でもそれは、過疎地で顕著に表れる現象であって、三大都市圏や地方中核都市では緩慢です。

しかも世帯数は人口ほどには減らないので、影響は限定的です。

人口減の影響で空室になるのは、過疎地の一軒家や交通の便が悪いマンション、

それと一部屋が20平方メートル以下のワンルームマンションです。

それでも不安だという人は、自分の出身地や実家に近い不動産を選べば安心です。

アパートであればインターネットを導入して、廊下などの共用部分に監視カメラを

設置するという奥の手も使えます。

このように一口に大家業と言っても様々なバリエーションがありますし、

課題に対する対応策も無尽蔵なので、心配ご無用です。

持ち家派でも賃貸派でもない第3の選択とは?

あなたがいま住んでいるのは持ち家ですか?それとも賃貸ですか?

マイホームに対する考え方は、昔から「持ち家派」と「賃貸派」に分かれており、

現在、日本人の4人に3人が持ち家派と言われています。

どっちが得かは決着がついていませんが、

お金が増えるか減るかという観点では”どっちもどっち”です。

なぜなら、どちらも自分と家族のために家を買ったり借りたりしているから。

そもそもマイホームは住むための場所であって、資産形成のために買うものではありません。

しかし、一方で、生きるうえで住居の問題を避けては通れません。

興味があろうとなかろうと、住居とは縁が切れないわけです。

そこで、どうせ家を買うか借りるかせざるをえないのなら、

いっそのこと、大家になってしまえ!というのが著者の持論です。

利回り15%のアパートが30%になった種と仕掛け

大家業をすれば誰でもお金持ちになれるわけではありません。

なぜなら、利他的に取り組まないとお金の流れが止まるからです。

著者と奥様が最初に購入したのは地方中核都市の地下鉄徒歩圏にある中古木造アパートでした。

購入当時は12室中、6室しか埋まっていなかったそうです。

ただ、半分でも15%の利回りがあったので、半分空室であっても合格点でした。

とはいえ、半分も空室のままで放置するのは浪費にあたるので、何とかしなければなりません。

その物件は前の大家さんが何部屋かを自宅代わりに使っていた特殊なアパートで、

手入れもされていなかったそうです。

そこで、まずは人が住めるレベルまで修理をして、掃除をすることから始めたそうです。

もちろん、お金がないので、外注はできません。

頼れるのは身内だけですから、土日は家族総出で大修繕&大掃除です。

すると、6室あった空き部屋はすべて埋まり、利回り15%のアパートを

利回り30%のアパートとして、再生することができたそうです。

ワンルームマンションであなたの人生はゲームオーバー

「避けるべき物件」とは、

  1. 幻でラッピングされた物件
  2. 資産家層をターゲットにした物件
  3. 節税できない物件

の3つです。

なぜなら、いずれも裕福になれないか、なれたとしても時間がかかる物件だからです。

なかでも、避けるべき物件は「ワンルームマンションへの投資」です。

なぜなら、ワンルームマンションへの投資で経済的に自由になった人はおらず、

理屈の上でも裕福になることは困難です。

それは、「幻でラッピングされた物件」だからです。

広告やチラシでは「家賃収入だけでローンを返済できる」と錯覚するような

数字と形容詞が躍っていますが、それこそまさに”幻”です。

著者は集めたチラシをもとに細かく試算したそうです。

すると、35年間で支出は4800万円に達する勢いなのに、

収入は2500万円にも満たなかったのです。

また、「ワンルームマンションのオーナー」という事実だけで、

銀行員はその人の資質を疑います。

大家業に限らず、あなたのまわりには幻でラッピングされたものや投資商品、

事業が山ほどあふれています。

プライベートビジネスを始める際は、そういったものに惑わされず、

必ず自分の頭で考えることが必要です。

なぜ、金持ち以外は一等地を買ってはいけないのか?

資産価値が低いワンルームマンションは論外として、億ションのような資産価値が

高い物件なら大丈夫なのでしょうか?

たしかにこのような物件は資産価値が下がりにくいのですが、

それでも私たちが買うべき物件ではありません。

なぜなら、それは、「避けるべき物件」の2つ目「資産家層をターゲットにした物件」だからです。

しかも、一等地の物件を買っても資産は増えません。

なぜなら、資産を減らしたくない資産家の需要が多く値段が高いからです。

値段が高くても家賃が増えるわけではないので、高いお金を支払って買っても

手元のお金は増えないのです。

要は、すべてを丸投げしてしまうと、ろくなことがないということです。

お金が感謝の気持ちである以上、一番、貢献した人の懐に流れていくのは当然です。

自分で考えることも、行動することも、判断することも、コントロールすることも、

すべて放棄した瞬間に、お金はあなた以外の人の手元に流れていくのです。

初心者には荷が重すぎるコンクリート造の物件

「避けるべき物件」の3番目は「節税できない物件」です。

そして、節税できない代表が鉄筋コンクリート造の建物です。

なぜなら、RC造の建物は、建築費を47年という長い期間で割って細切れにする

かたちでしか経費化できないからです。

経費として認められる金額が少ないので、納税額が大きく膨らみ、

新たな投資にお金を回す余裕がなくなってしまいます。

そういった理由から、初心者が副業として手掛けるには荷が重すぎるのです。

こうして「避けるべき物件」を消していくと、都市圏近郊か地方都市にある中古の木造、

または鉄骨造りしか残りません。

そこで、最初の第1歩は投資金額が少なくて、自由度が高く、コントロールしやすくて、

節税もしやすく、お金が貯まりやすい物件、つまり木造中古が一番無難ということになります。

これから大家をめざす人に一戸建て木造中古住宅をすすめる13の理由

何をするにも必ず踏むべき手順、つまり定石があります。大家業も例外ではありません。

まずは木造の一戸建てから始めてみましょう。

なぜなら、木造中古の一戸建てには次のようにありとあらゆるメリットが凝縮されているからです。

  1. 空き家問題がクローズアップされることで、安価な中古住宅が手に入る。
  2. 首都圏近郊でさえ500万円以下の木造中古の一戸建てが入手可能。
  3. 木造の戸建てはコストをかけずにリフォームすることができる。
  4. 自分たちがそこで暮らしながら少しずつ修繕することもできる。
  5. ファミリー層の需要だけでなく、シェアハウスのような活用もできる。
  6. 共用部分がないので大家側には電気代や掃除代がかからない。
  7. 入退去があまり発生しないので、手間もコストもかからない。
  8. 減価償却費として経費化しやすいので節税になり、固定資産税も少ない。
  9. 入居者が見つからなくても、マイホーム用の物件として転売できる。
  10. 最終的に取り壊す場合でも、解体費用が安く済む。
  11. 日本政策金融公庫から無担保で借入するという奥の手を使えることがある。
  12. 民間銀行の住宅ローンを活用するという裏の手を使える場合がある。
  13. 空き家対策という国策にマッチしていて、社会への貢献度合いが大きい。

プライベートビジネスの必勝法則

「避けるべき物件」は見栄えがいいのでついつい目が眩みますが、

なれると自然に無視できます。

それよりも2つ目のポイント「3つの大切なこと」のほうに、しっかりと取り組みましょう。

それは、

  1. 信頼できる仲介業者と管理会社、金融機関を見つけること
  2. フレキシブルに対応すること
  3. 最初の半歩を踏み出す行動力を持つこと

の3点です。

不動産会社には、売買物件を紹介してくれる「仲介業者」と、

アパートの管理全般を大家に代わって代行してくれる「管理会社」があります。

最初のうちは、「物件ありき」のスタンスで、仲介業者から物件情報を集めます。

そして、収支計算をして条件が合いそうな物件だけを見に行く、

という地道な行動を繰り返します。

こうして仲介業者とコンタクトをとり続けるうちに、あなたが探す物件のイメージを

嗅ぎ分けて、希望に近い物件を案内してくれる担当者が現れます。

その人の紹介で成約すれば、しめたもの。

生涯の事業パートナーとなる可能性が高まります。

これは何も大家業に限った話ではありません。

どんな事業をするにしても、必ず仕入れ先や業務委託先のように関わりを持つ相手が出てきます。

そんなパートナーを信頼できるメンバーで固めることができれば、

あなたのビジネスも盤石になります。

現役銀行員がこっそり教える銀行の賢い利用法

仲介業者や管理会社と同様、金融機関との付き合い方も重要です。

なぜなら、お金を借りられなければ不動産を買えないからです。

裏を返すと、信頼できる仲介業者と管理会社、味方になってくれる金融機関さえそろえば、

あなたが取り組む大家業はこの先ずっと安泰です。

結論からお話しすると、一番使い勝手がいいのは日本政策金融公庫です。

弱者の味方という意味では、あなたの街の信用金庫や地方銀行もこれに準じる

位置づけになるでしょう。

そのため、融資に積極的な地元の信金や地銀を見つけておいて、

あらかじめ定期預金取引などの実績を作っておくことをおすすめします。

中小金融機関が貸出の判断をする際には、顧客との過去の取引実績を重視するからです。

銀行がお金を貸したくなる事業計画の書き方とは?

ところで、実際にお金を借りる際にカギを握るのが、借入申込時に提出する事業計画書です。

銀行の貸出審査は紙ベースなので、A4サイズの紙切れ数枚の中身次第で

融資してもらえるかどうかが決まります。

そこで、必ず書くべきことと、絶対にかいてはいけないことを紹介します。

必ず書くべきポイントは3つしかありません。

  1. あなたが返済の約束を守る信頼できる人物であること
  2. 資金計画と収支予定表で返済できることがわかること
  3. 最悪でも担保や保証人から回収できること

この3点がわかるように事業計画書を仕上げなければなりません。

大家業以外であっても、この3つのポイントは普遍的に当てはまる「鉄則」ですので、

徹底的に頭と心と行動に染み込ませましょう。

一方、絶対にかいていけないのは、「融資をしてくれたら御行に預金もします」と

いうような銀行が独禁法違反を疑われる可能性がある文言や、

「支店長と個人的に親しくしています」というような、背任罪を疑われる

可能性がある文言です。

また、日本政策金融公庫の場合には「投資」という単語がNGワードだそうです。

「投資」の代わりに「事業」という単語を使うようにしましょう。

その他、情緒的な内容は融資の判断の役に立ちませんし、理性ではなく

感情で行動する人だと誤解されてしまいますので、書かないほうが無難です。

アパートを貸し出すだけが大家業ではない!

「3つの大切なこと」の2つ目は「フレキシブルに対応すること」でした。

大家業の場合だと、まっさきに連想されるのがアパート経営です。

しかし、じつは、大家業ほど裾野が広いプライベートビジネスはありません。

例えば、

  • アパートやマンション
  • 一戸建てや分譲マンション
  • シェアハウスや介護付きマンション
  • 物置小屋、トランクルーム、コンテナや倉庫、駐車場
  • 店舗やテナントビル

などです。

このように、高価なものをだれかに貸すことは総じて大家業でくくられます。

どのタイプの大家を目指すにしても最初はお金がないので、木造中古の一戸建てから

始めるのが無難でしょう。

その場合でも、必ずしも物件を買わなければならないわけではありません。

所有せずに借りて転貸する方法なら、自己資金が少なくても何とかなります。

大家業は物件を買わずに取り込むことができる。

たとえ銀行からお金を借りられなくても、誰かが持て余している土地や

建物を借りてきて、何か付加価値さえ付けてしまえば、大家業を始められるのです。

さまざまなバリエーションがありますので、従来型の先入観にとらわれずに、

自由な発想でフレキシブルに取り組んでみましょう。

ビジネスに必須の「3つの時」を見極めなさい

このように”フレキシブル”であることは大家業に大切なことですが、

これはビジネス全般で「時」を見極める際にも大切です。

なぜなら、「時」には、「買い時」と「売り時」と「休み時」があるからです。

売りたい人が多いときには買ってあげ、買いたい人が多いときには売ってあげる。

これがお金の本質から導かれる鉄則です。

そのほうが感謝してもらえて、結果的に感謝の気持ちとしてのお金が

あなたの懐に流れてくるからです。

また、大家業を続けていると、手駒の中には思ったように活かせない物件が出てきます。

そんなとき、ムリになんとかしようとはせずに、

欲しい人に譲ったほうがいい場合もあります。

このように、いつ買うか、いつ売るか、それとも休むのかについても、

正解は1つだけではありません。

めざす方向は少しずつ変化しますし、世の中のニーズも、時代の流れも、

経済の動向も、変化を続けます。

つまり、あらゆるビジネスに「買い時」と「売り時」と「休み時」があるということです。

だから、そのときどきで、原理原則を踏まえながら、

フレキシブルに対応するのが何よりも大切なのです。

あなたが行動に移せない3つの理由とその対処法

さて、「3つの大切なこと」のうち、2つまでお話ししました。

じつはこれからお話しする3つ目が一番の難関で、

ほとんどの方がここでつまづきます。

それは「最初の半歩を踏み出す行動力を持つこと」。

話す順序は最後になりましたが、取り組む順序としては一番最初にやるべきことです。

「ある事情」があって、あなたにはどうしても最初の半歩が踏み出せません。

「ある事情」とは「お金」と「時間」と「自信」がない、ということ。

もし、この3つがそろっているにもかかわらず踏み出せないのなら、

それは単に「あえてプライベートビジネスに取り組んでお金持ちになろうとは思っていない」

ということになります。

熱意や情熱を感じられないのですから、ムリをする必要はありません。

そうではなく、本当に「お金」と「時間」と「自信」がないから最初の半歩が

踏み出せないのであれば、解決することができます。

「お金」の欠如については、種銭の作り方を学んだはずなので、いますぐ、

今日から始めるまでのこと。

2つ目の時間が足りない、と思っている方は大きな勘違いをされている可能性がありますので、

誰の時間が足りないのかをいま一度確認してください。

もし、家族全員が忙しくてテレビを見る暇もないのでしたら、そうかもしれません。

でももし、そこまでシビアでないのなら、時間がないことを言い訳にしているにすぎません。

残った課題は「自信」の欠如です。

大家業に限っての話かもしれませんが、幸いにもあることをするだけで、

比較的簡単に自信を持てるようになります。

それは大家業の本を読んだうえで、不動産投資とかアパート経営についての

セミナーに参加すること。

大家業には高度な専門性など求められないので、本を読んでセミナーに参加

するだけで、だれでもおよそのイメージはつかめてしまいます。

私たちはいつもそうです。

たいして難しくないのに、何となく不安を感じて

自信がないと思い込み、何も始められないのです。

この不安を解消する方法は、学ぶこと以外にありません。

なぜなら、不安という感情は「自分が何もわかっていない」ことから生まれるからです。

大家業のビジネスモデルはシンプルですので、良書と呼ばれるノウハウ本を数冊読めば、

大方の不安は解消されます。

その上で、無料のセミナーに参加すれば、どんどん自信がついていきます。

こうして、半歩を踏み出せたら、いよいよ残りの半歩を踏み出します。

その半歩とは家族を巻き込んで家族の協力を得ることです。

どのようにすれば家族を得られるのかについては、次回にお話しします。

以上!

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