「今からバブル崩壊ではない、「量的緩和バブル崩壊」はすでに始まっている」の感想

はじめに

表題の記事の感想を記載したいと思います。

尚、引用元は以下です。

今からバブル崩壊ではない、「量的緩和バブル崩壊」はすでに始まっている

引用内容

 バブルはすでに崩壊している。崩壊の始まりは2021年9月。中国不動産バブル崩壊、恒大集団の危機がきっかけだった。

 だが本当の理由はバブルがすでに最終盤にあり、アメリカの中央銀行にあたるFEDがテーパリング(量的緩和の縮小)の開始時期を2021年11月に繰り上げ、さらに利上げ開始が2022年半ばまで前倒しされる可能性をFOMC(連邦公開市場委員会)で示唆したことだった。

■最高値更新前からバブル崩壊は始まっていた

すでに昨年9月に本欄のコラム「世界のバブル崩壊がついに始まったと言える理由」で書いたように、崩壊は始まっていたのである。

 その後、NYダウ平均株価は大幅に回復しただけでなく、史上最高値を2021年11月に更新した。しかし、FEDがテーパリングを実際に開始すると、株価は同月末にかけて9月の水準まで大きく下落した。

 そして、2021年12月には大乱高下が始まった。1日の中でも乱高下し、値幅が増大した。12月前半は急回復と急落を繰り返しながら、同月半ばから急回復し、ダウは年が明けて2022年1月4日に史上最高値を更新した。

 しかし、ダウはそこから急落を開始した。1月24日は昨年11月末の水準を割り込み、直近の最安値を更新した。それよりも重要なことは、1日の上下の値幅が1000ドル近いことで、しかもそれが連日であったことである。

 そして、1月26日にはFOMCの結果が発表となった。テーパリングを3月初めに終了し、同月中旬の会合で利上げを開始し、その後の資産縮小の原則的な考え方をわざわざ文書にして公表。FRB(連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長は記者会見で、さらに「資産縮小は利上げ開始よりも後であるが、前回の資産縮小よりもはるかに大規模」であることをはっきりと説明した。

 このように、バブル終了の号令は3回鳴ったのである。FEDが毎回のFOMCで「バブルは終わりだ」と2カ月ごとに3連続で宣言したのだ。バブルは決定的に崩壊したのである。

■決定的なバブル崩壊「3つの現象」

 バブル崩壊、バブルの決定的終了を示す現象はいくつもある。

 第1に、ナスダックである。アメリカのダウを見ていると、真のバブル崩壊のタイミングがわからない。だが、ナスダックのほうは2021年11月がピークであり、その後の下落幅はダウよりもはるかに大きく、調整局面入りを明示的に示している。さらに、2022年1月の下落は一直線の連日の下落である。

 第2に、ビットコインの暴落も激しい。テスラのCEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏の行動に惑わされている人々が多いが、何がきっかけにせよ、要はバブルが決定的に崩壊した。

 第3に、日本株はすでに2021年9月にピークをつけており、東証マザーズなどの大暴落は致命的に激しい。

 これらの3つが何を表しているかというと、大きくバブルになっていたものほど大きく下落しているということである。つまり、下落がすべてバブル崩壊にあることを示しているのだ。

 また、弱いところほど、バブル崩壊が即座に反映されている。なぜなら、バブルの最後はそれを受け入れたくないから、まだ暴落が始まらないところ、「相対的にまし」と思われるところに資金が一時的に移動し、売るタイミングを見計らう。そして、最後の聖域であるダウ構成銘柄も、持続不可能になってきた今は、完全なるバブル崩壊が示されたのだ。

 しかし、これでも、哀れな(あるいは個人投資家や投資の素人である一般メディアをバカにした)市場関係者は、言葉の上ではバブルの完全・全面崩壊を認めようとしない。

 「今後は一段と企業業績をよく見る必要がある」「勝ち組・負け組を見極めて、銘柄を選別する必要がある」などと言う株式アナリストの悲痛なアドバイスは有害である。

 大きく上がったものは大きく下がり、小さくしか上がっていないものは小さく下がるだけであり、今後、上がるものはほとんどない。バブルでも上がらなかった弱い銘柄は、今後も弱いので暴落はしないが、上がるわけがない。これは典型的なバブル崩壊時の風景であり、アナリストの言明パターンである。

 まあ、他人の哀れな姿などどうでもいい。重要なのは、現状の市場の状態の、より正確な分析である。

 バブルが崩壊した。ほぼそれは決定的だ。

 さてこのとき、第1に、なぜ毎日乱高下するのか。1日の中で大きく上がり、また下がるのか。そして第2に、なぜ昨年11月以降、乱高下を3回も繰り返したのか。この2つの、一見謎に見える現象は、実は謎どころか、最も明確な市場の現状を表しているカギとなる現象、最も明快な情報なのだ。

 そもそも「市場の現状」というものは存在しない、ということを肝に銘じておく必要がある。もっと言えば、そもそも「市場」などというものは、存在しないのである。市場とは概念にすぎず、実体はない。市場とは幻想なのだ。

■「市場」とは「投資家の群れ」にすぎない

 では、多くの人々が「市場」と呼んでいるものとは何なのか。それは、投資家の集合体である。市場とは、投資家の群れにすぎない。

 取引所とは、欲望にまみれた群れが、じゃれ合い、いがみ合い、ののしり合い、かみつき合い、そして、最後には一斉に逃げ出す場にすぎない。そういう場を提供しているにすぎないのである。

 市場とは「投資家の集合体・群れにほかならない」ととらえ直すと、今まで見えなかったものがすべて見えてくる。

 「市場の声を聞け」という言葉を使うのは市場も投資も知らない人々であり、「市場の声」とは投資家の声にすぎない。声というよりは、欲望から生まれた汗であり、叫びである。

 市場が「中央銀行の政策変更を催促する」とか、政府の政策に対して警鐘を鳴らしたとか、きれいごとを市場関係者は言う。だが、それは単なる投資家たちの苦情である。欲望が実現できないことに対する文句にすぎない。

 そして、バブル崩壊時の彼らの声とは、悲痛な叫びであり、それは取引所のおける売買行動として現れる。取引量が増えるのは、投資家たちが焦って右往左往しているからであり、動きが増えているということである。乱高下はまさに右往左往であり、どちらに動いていいかわからず、あるいはわかっているが、パニックで過敏に些細(ささい)なニュースに過剰反応し、七転八倒しているさまである。

 さて、第1の「毎日の乱高下」だが、これは投資家(およびトレーダー)のセンチメント(心理)を表している。小さなニュースに一喜一憂し、しかもその日の中で大きく動くのは、ファンダメンタルズや中央銀行、政府の政策に関するニュース自体にびくついているというよりは、ほかの人たちがどう動くのかにビクビクしていることを示している。

 「みんなが売っている、やばい俺も売らなきゃ」「みんなは買いに転じた、しまった売ってしまった、買い戻せ」などといった具合だ。そして、これら右往左往する投資家の動きに乗じようとするトレーダーも、トレーダーたちがどう動くかには異常に敏感で、その流れに乗り遅れまいとしている。そういう状況である。

 そして、より重要なのは、なぜ皆が超短期の流れに乗りたいと思うのかというと、自分にまったく自信がないから、というよりは、もうバブルが崩壊寸前、あるいは崩壊していることを認識しているから、ファンダメンタルズは無関係、トレードのモメンタム(勢い)だけが相場の動きを決めることを知っているからだ。そして、バブルは終わりだから、基本的には逃げ方向であるからである。

 したがって、毎日乱高下し、1日の中で上下に振れるのは、バブル崩壊を投資家全員が認識していることを表しているのである。

■大きなバブルは2回崩壊する

 第2の「1カ月単位の乱高下」は、もっと大きな枠組みで、バブル崩壊が決定したことを示している。

 私の独自の観察として(だから異論は多くあるだろうが)、大きなバブルが崩壊するとき「必ず2回崩壊する」という事実がある。2008年のリーマンショックのときも、1年前にパリバショックがあった。

 日本のバブル崩壊でも、株価は1990年1月の大発会から大暴落が始まったが、それでも一気にはいかず、3月の年度末を越えて、暴落は峠を過ぎたかと思われたが、8月から真の大暴落が始まった。

 この理由は、1回目の暴落ではまだ儲かっている投資家が多く、センチメントとしては「いかん、バブル崩壊から逃げ遅れた、しまった」ということなのだが、財務的には余裕があるので、パニックで全員が一気に逃げるということはせず、タイミングを見計らって、次の崩壊前に逃げる準備を静かに行うからである。

 しかし、2回目のショックが来たときには、逃げる準備は整っているし、それまでに売れるものは静かに売ってきたし、逃げる準備は整っているから、一気に逃げるのである。あるいは、もう財務的に追い込まれて、投げるしかない投資家も続出するのである。

 今回でいうと、昨年9月の下落は、バブル崩壊が始まったことが皆、頭ではわかったが、まだそれを受け入れたくない、「中国だけだ」という言い訳をして、もう少しバブルに酔いたい、儲けたいという欲望が、崩壊を押しとどめたのである。

 賢明な投資家たちは静かに売り進めた。なぜなら、次のショックはアメリカの中央銀行FEDの利上げによるものであり、それは確実に起こることが誰にでもわかっていたからである。

 しかし、強欲な投資家は、あるいは、あとからバブルに参加して、もう少し儲けたいという甘えた投資家たちは、「まだ崩壊はもう少し先だ」ということを信じたかったし、そうしたかったのである。

■量的緩和バブルは終わった

 だが、11月にFEDの態度がより鮮明になり、さらに利上げは前倒し、そのペースも早まるということが明確になると、1度目の明確なバブル崩壊が起きた。しかし、ここでは完全に逃げ切れないから、売り場を作るために「バブルはまだ崩壊しない」という世論を作り上げ、「ナスダックなどのグロース株は終わりでも、コロナが終わって、これからは代わりにオールドセクターが実体経済の回復に伴い持ち直す」というストーリーでごまかそうとしたのである。

 ごまかしは効かなかった。2022年になってFEDの態度が決定的になると、もう終わりである。そして、それはわかっていたから、今回のFOMCを待たずに、クリスマスの終わり頃から売り始めていたのである。

 これが1カ月単位の投資家たちの行動であり、思考回路である。2度目のバブル崩壊。これは決定的であり、もはやバブルに戻ることはありえないのである。

 今後はどうなるか。短期的に一時戻すような動きがあれば、そこをとらえて、逃げ損なっている投資家たちが売る。売り損ねた分を売る。そして、さらなる売り場を作るために、少し戻す。しかし、徐々に戻す局面が少なくなり、戻る幅も小さくなり、下落が続くようになる。

 問題は、私が考える1990年からの実体経済の中期的な(一般的には長期的というだろうが、30年続いたバブルだから)バブルが終わり、長期停滞局面に入るかどうかだ。私は入ると思うが、そこは議論が分かれるところだろう。ただし、2009年に始まった量的緩和バブルは決定的に終わったのである。

感想

私には難しい内容すぎて、あまりよくわかりませんでしたが、

要はバブルは既に崩壊局面に入りましたよ、ということを言いたい記事ですね。

まあ、私の場合は、積み立てNISAで長期的な投資をしているので、

バブルが崩壊しようがしまいが、ずっとホールドするスタンスで行こうと思ってます。

平均株価は下がるときもあれば、上がるときもありますので、

一喜一憂せずにもっと中長期的な視点でモノゴトをとらえたほうがよいのでは?

と思いました。

以上!

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