はじめに
本記事では、「超実践 不動産投資のプロ技」を7回に分けて、解説していきます。
本記事は5回目です。
5回目は、「値切り交渉や融資時に気を付けること」ということで記載していきます。
値引き交渉のためのテクニック
欲しい物件があったとして、その物件は値切れるのでしょうか?
そして、値切れるとしたら交渉のコツはあるのでしょうか?
こと不動産においては、「金額交渉があるのは当たり前」という雰囲気があります。
「いくらで購入するか」によって、不動産投資の組み立ては大きく変わります。
株式投資と同様、価格交渉は、「指値を入れる」「指値の交渉をする」等々で表現されます。
買主顧客としての交渉のコツは以下の3つです。
- 売却理由の把握
- 残債額(ローンの残り)の把握
- 買い付け(申し込み)価格の根拠
さて、それでは実際のところ、どこまで下がれば「買い」と言えるのでしょうか?
買い手側から見た適正な金額とは「投資として成立する金額となっているか」です。
仮に1億5000万円の物件が5000万円になったとしても、
その物件の「収益力や資産性に見合う購入価格」が3000万円では意味がありません。
プロの実践融資術
投資用不動産のローンについては「物件資料」と「個人資料」を金融機関に提出し、
融資の判断を仰ぎます。
「住宅ローン」であれば、個人の年収・年齢・借り入れ有無に圧倒的なウエイトがあるため、
それだけでざっくりと融資の可否が判断できます。
対して、不動産投資における融資については、物件面のウエイトが大きくなるため、
その難易度は格段に高くなります。
そのために準備しておく資料は次のものです。
- プロフィールシート(略歴書)
- 免許証
- 保険証
- 源泉徴収票
- 確定申告書(確定申告をしている場合)
- ローンの返済明細(他に借り入れがある場合)
- 所有物件の謄本等(持ち家や既に物件を持っている場合)
- 会社謄本等(既にある法人で物件を取得する場合)
いきなり金融機関に訪問して直接ヒアリングするのも一手ですが、
物件も決まっておらず、自己資金等の資料もない状態では、
ふわっとした回答でいなされるのが関の山。
また、1つ2つの金融機関を回ったところで、
「なるほど!これに合う物件を見つければいいのか!」と探す物件を絞り込みすぎてしまうと、
投資する機会そのものが現れないことも少なくありません。
もしも「自分はまだ初心者だ」という自覚があれば、金融機関からの融資を付ける動きよりも先に
融資付けに強い不動産の営業担当者や、デキる金融機関の担当者、経験値の高い先輩大家等、
まずブレーンとなる味方を増やすのが優先です。
金融機関の違いを理解する
不動産投資の組み立ては「個人属性」と「物件」と「融資」によって変わります。
「ヒト・モノ・カネ」で構成されているのは、
やはり不動産投資もビジネスであることを実感するところです。
さて、金融機関・融資の選択は、「個人属性」と組み合わせる「物件」によって、変わってきます。
この2点がフワフワしている状態では「どの金融機関、どの商品が適している」とは言えません。
金融機関による「違い」とはどこなのか、確認していくと、大きく変わるのは以下の項目です。
- 金利
- 融資期間
- 融資額(融資割合)
- 融資限度額
- 物件の評価方法
- 完済年齢
- 銀行手数料
- 繰り上げ返済手数料
- 融資対象エリア
- 属性基準(人物面)
- 返済比率
- 団体信用生命保険の有無、カバーされる金額、金利への上乗せ
- 連帯保証人
- 資産管理法人の融資可否
- 融資対象物件種別
- 申込から実行までのスパン
「金利」や「融資期間」については、すぐに思いつくところかもしれませんが、
その他の項目も疎かにできないところです。
プロの不動産投資家の動きをするのであれば、購入を検討してみたい物件が出たら、
本命は不動産業者にあたってもらいながらも、すべての頼みの綱を丸投げするのではなく、
平行して自ら金融機関の開拓に励んでいくほうが、可能性は高くなります。
以上!
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