融資先の探索
次に、K子は、融資先を見つけるために奔走していた。
過去に飛び込みで行った不動産屋さんなどあらゆるつてを使い、
融資してくれそうな銀行がないかどうかを確認していた。
そうしていたところ、最終的には、パート先の不動産屋さんの社長が
担当者を紹介してくれたのであった。
「ああ、そういうことだったらうちと付き合いのある
S信用金庫の担当者を紹介してあげるよ。
うちと付き合いがある、っていえば、話を聞いてもらえるんじゃないかな?」
「ありがとうございます!」
(まずは、その担当者さんに会ってみよう。)
K子は、早速、S信用金庫の担当者のアポイントを取り、
物件資料等、必要資料一式をそろえ、面談に向かうのだった。
融資の面談と詳細
K子は、アポイントを取った日の午前10時にS信用金庫へ向かい、
担当者との面談の旨、受付担当者へ伝えた。
「少々、お待ちください。」
そして、数分後。
担当者が現れたため、K子から話を切り出した。
「こんにちは。初めまして。〇〇K子と申します。」
「はい、お話は伺っております。A不動産の社長さんのお知り合いだとか。」
「ええ、Hさんとの付き合いがあると伺いまして。
社長がHさんはS信用金庫のエースだ!とおっしゃってました。」
「いえいえ、そんなそんな・・・お恥ずかしい。
しっかり審査させていただきますので、よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
物件概要は以下のような内容であった。
- 物件価格 3,500万円
- 融資額 3,300万円 15年 変動金利1.5%
初期費用
- 印紙代 5,000円
- 仲介手数料 1,200,000円
- 不動産取得税 479,000円
- 所有権移転、抵当権設定登記料 683,000円
- 固定資産税負担分 36,000円
- 印紙代 24,000円
- 金融機関事務手数料 110,000円
- 火災保険 117,000円
- 物件頭金 2,000,000円
- 合計 4,654,000円
上記の内容で、融資が下りるかどうかをS信用金庫の担当者さんへ依頼することとなった。
「では、融資審査、よろしくお願いします。」
「承知しました。支店長、副支店長も含めて、検討させていただき、
融資が下りるように善処いたしますので、1週間程度お待ちください。」
「分かりました。何卒、よろしくお願いします。」
K子は、祈るような気持ちでS信用金庫を後にした・・・
そして、1週間後。
「〇〇さん、融資が通ることに決定しました!」
K子は、文字通り、飛び上がるほど喜んだ。
「本当ですか!?支店長まで稟議が通ったんですね!」
「ええ、もっと言うと、支店長だけではなく、本店の審査まで稟議が通りましたので、
これで、完全に融資が通るかたちになりました。」
「本当にありがとうございます!やっぱり、Hさんはエースですね!」
「いえいえ、そんな。〇〇さんの面談時の説明内容がひとつの穴もない
バッチリの内容だったからですよ!」
兎にも角にも、融資が通ることが確定し、次は売主、売主側の
不動産屋と詳細を詰めていく段階になったのであった。
しかし、ここまで来て、またもや、大問題が発生してしまうのであった・・・
~K子side episode6~ to be continued・・・
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