「まずはアパート一棟、買いなさい!」 完全解説! 3回目/全9回

はじめに

本記事では、「まずはアパート一棟、買いなさい!」を9回に分けて、解説していきます。

本記事は3回目です。

3回目は、「買ってもいい物件、買ってはいけない物件」ということで記載していきます。

勝ち抜くためのモットーは「ニッチで勝負!」

持たざる者はお金持ちと同じ戦い方はできません。

持たざる者が買える物件価格は少額ですから、

利回りの低い安全な勝負をしてしまってはたいした収益は見込めません。

そのためにニッチで勝負するのです。

収益を上げるには高利回りの物件を買うしかありません。

時代はどんどん変わっていきますので、センスを磨き、

常に入居者ニーズを察する感覚を養っていきましょう。

そのことにより、新興大家さんでも勝てる可能性は出てきます。

物件探しのコツも「ニッチで勝負!」

では、実際に物件を探すとなると、どうしたらいいのでしょうか?

それは、まずは、インターネットで探すのが効率的です。

さらに余裕があれば、手間をかけて、未公開物件を探す、という順番で十分でしょう。

具体的なサイトとしては、楽待、建美、ホームズ、アットホームウェブなどのような

大手ポータルサイトです。

また、当然利回りにも注目すべきですが、掲載日に注目しましょう。

なぜなら、掲載してから長い時間がたっている物件は、

ずっと売れ残っている訳で、そこに値引きのチャンスが生まれてきます。

もともと高利回りの物件を高利回りで買うのではなく、

普通の利回りの物件を高利回りで買うのが最上の策だといえます。

地方物件を買うならエリアの力を見極める

結論としては、どんな地域でも勝機は絶対にゼロではないです。

例えば、敷金礼金をゼロにする、入居にかかる初期費用を

家主負担ですべてゼロにする、一通りの家具をつけて募集する、

引っ越し費用も出してあげる、家賃を相場より少し下げる、などの

工夫をすることで、勝機が見いだせます。

ただし、この工夫の場合、大家がある程度の自己資金を

持っていないとできないことには注意しましょう。

また、財政難の自治体、企業城下町、大学付近は避けるようにしましょう。

そういった、「〇〇があるから大丈夫」といったエリアは

そもそもニッチで勝負!というポリシーに反しますし、

当てが外れた場合のリスクが大きすぎるからです。

地方に物件を買うときの条件

最低限、「単身者用であっても一戸当たり8坪」は欲しいところです。

今後、少子化が進んでいくと、

一人当たりが住む部屋の免責が広くなっていくと思われるからです。

次に、その地方がいわゆる「車社会」である場合は、

「全世帯分の駐車場を敷地内に確保できること」も必須条件となってきます。

また、建物のボリュームは大きすぎないほうがよいと思われます。

なぜならボリュームの大きい物件はなにかあったときのインパクトが大きく、

なにかと経費がかさむことが多いからです。

税金の面でもボリュームの小さい物件は、それだけ固定資産税が安く済みますし、

また、売りたくなった場合も、小ぶりな物件は現金で買える人が多いので、

売りやすいというメリットもあります。

都心の築古木造アパートはボロくても問題なし

都心のアパートで2000万円以下で買えるような物件は、

おそらく築30年~40年は経過した物件が多いでしょう。

しかし、ボロ物件だからこそ、勝機があります。

都心の物件の場合は、最寄り駅の大きさや影木からの距離と

いった立地の利便性が、たいていの難を吸収してくれるからです。

また、木造の場合は、ボロければボロいほど、ライバルも少なく、

値下げ交渉にも応じてもらいやすいので、「オイシイ」とも言えます。

ポイントはリフォームして、生まれ変わったところをイメージできるかどうかです。

リフォームで新築並みにすることも工夫すれば可能です。

瑕疵担保免責物件でも大丈夫

築古物件で格安なものの中には「瑕疵担保免責」と但し書きが

添えられている物件があり、これは、「古い物件なので、いろいろ不都合な部分は

あるけれども、その責任は負いませんよ」ということです。

しかし、資産を買うのではなく、「稼ぐ仕組み」を買うという気持ちで

割り切ることができれば、瑕疵担保免責物件でも買えるでしょう。

リスクがある分、利回りが高いのであれば、

再生するのにリフォーム費用をかけても元が取れるからです。

また、当然、そういった物件となれば、普通の人は敬遠するでしょうから、

ライバルが減る訳で有利に買うことができるメリットもあります。

建て替え禁止の「再建築不可」でも大丈夫

再建築不可とは、「建て替えることが法律で禁止されている物件」です。

よくあるのが、「敷地が幅4m以上の道路に2m以上接していることと

いう決まりを満たしていない場合です。

ただし、これは、賃貸業を運営するうえで、収支面にはあまり影響のない話です。

それに再建築は負荷でも、リフォームすることは問題ありません。

また、道路幅が狭くても2m以上の間口が撮れるのなら、

その敷地の一部分を道路として、提供し、建物を少し引っ込めて建てることで、

再建築が可能になる場合もあります。そうすると出口戦略も広がってきます。

ただし、再建築不可物件の場合、金融機関の評価は非常に低くなり、

融資が引きづらくなる点はマイナスとなるため、十分、注意しましょう。

オイシイ物件の見分け方

オイシイ物件とは、それほど手間や時間、お金をかけることなく、

満室にできて高利回りにできるものを指します。

しかし、リフォーム費用を含めて20%以上の利回りが見込めれば、

オイシイ物件ですし、15%しか出なくてもほとんど手間もお金も

かけていないのであれば、オイシイでしょう。

そうしたオイシイ物件を見分けるためには、現地調査が大事です。

なぜ入居者が付かないのか、入居者視点でしっかりと分析しましょう。

このとき「駅から遠すぎる」「沿線沿いでうるさい」「日当たりが悪い」など、

努力でどうにもならないマイナス面が主な要因だと分かれば、

潔くあきらめたほうがよいかもしれません。

買ってはいけないボロ物件とは?

内装はいかにボロくても、修復できるので、問題はありませんが、

建物の構造に関わる部分は、しっかりと見極める必要があります。

それらは、以下のような内容です。

  1. 軟弱地盤の上の傾いた建物
  2. 建物に入ったときの湿気
  3. 雨漏りと擁壁
  4. シロアリ、基礎

不確実な競売よりも任意売却

競売は、あらゆる面で不確実性が高いため、おすすめしません。

理由は以下のとおりです。

  1. 入札制のため、そもそも買えるかどうかわからない
  2. それほど安く買えるかわからない
  3. 物件をきちんと調査できない
  4. 経営破綻した物件である
  5. 占有者がいた場合、きちんと出て行ってもらえるかわからない

マンションよりも木造アパート

木造アパート、それも法定耐用年数を過ぎた築古ともなると、

固定資産税はかなり安くなります。

イメージとしては、鉄筋コンクリートの5分の1~3分の1程度でしょう。

また、短期間で減価償却もできますし、なにかしらの修繕があれば、

その費用も減価償却資産として、計上できますし、なにより固定資産税の安さは見逃せません。

まずはリフォームしやすくランニングコストが安いアパートをしっかり経営して、

マンションを購入するのはそれからでもいいと思われます。

物件に惚れるな!難があれば深追いは禁物

いくつも物件を下見するようになってくると、ときとして、

物件に過剰な思い入れをしてしまうことがあります。

普通ならそこであきらめるべきなのですが、

物件に惚れてしまうとそれができなくなってしまう場合がありますので、注意しましょう。

そこまで深追いしなくても、物件は、あとから出てきます。

シビアな気持ちでニュートラルに判断するように心がけましょう。

不動産投資は「事業」ですから、物件は数字でしっかり判断しましょう。

「融資が引きやすい」という理由で買うのは危険

物件を買うには、普通は金融機関から融資を受ける必要があります。

しかし、銀行は、資産性が低く、担保価値が低い物件にはお金を貸したがらず、

当然、資産性が高い物件に対して、お金を貸したがります。

しかし、「融資が引きやすいから」という理由で物件を買うのは非常に危険です。

なぜなら、銀行が貸したがる物件は、資産性は高いですが、

利回りが低い傾向にあるためです。

つまり、買ってもそれほど儲からないということです。

立地はいいけれども、低利回りの物件というのは、

お金持ちが自己資産をたっぷりと入れて買うか、

本業で年収の高い人がある程度の持ち出しを覚悟しつつ、

資産価値を求めて買うのであればいいと思われますが、

お金のない人がフルローンで買うと、もう完全にアウト、

利益を出すのは難しいので、十分に注意しましょう。

融資を引く際は、十分に注意しましょう!

以上!

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